自律神経の整え方

自律神経に薬はない


自律神経と言えば、私たちが寝ていても呼吸や心臓を動かしてくれる「意識とは全く別に自律して働く神経」であり、これは内臓を中心に全身に網羅しています。

 

私たちはさまざまな症状が自律神経の乱れであることはわかっていても、その治し方はわかっていません。薬もありません。仕方がない・勝手に治るのを待つしかないというわけです。

 

しかし自律神経が乱れる原因がわかれば、改善できる可能性があります。

 

まずは、自律神経が乱れる原因について考えてみましょう。

 

 

自律神経のすこやかな状態とは


さて、自律神経が乱れる原因を探る前に、自律神経のしくみについてわかりやすく簡単にご説明します。

 

自律神経は交感神経と副交感神経がシーソーのようにリズミカルにスイッチを切り替えて働いています。寝ているときも働いていることからわかるように、24時間ずっと働きっぱなしなわけです。

 

でもこれは問題ではありません。24時間働いてくれないと私たちはすぐに死んでしまいます。自律神経は筋肉とは違って、休む必要はありません。

 

では、自律神経が乱れるとはどういうことなのでしょうか。

 

それは、交感神経と副交感神経のスイッチがうまく切り替えられない状態のことを言います。

 

止まってしまったシーソーを想像していただければよいと思います。

 

自律神経の健やかな状態とは、緩やかにスイッチがリズミカルに切り替わる状態ということです。

自律神経が乱れるのはなぜ?


実はもう答えは出ているのです。先ほど申し上げた「リズミカルに」という部分が原因であり答えです。

 

つまり、生活リズムの中で副交感神経が優位になる時間が圧倒的に少ないのです。スイッチは切り替わっても、リズミカルではありません。

 

では、副交感神経の優位になる時間とはいつのことでしょうか?それは「質の良い睡眠中」です。

 

日本人の多くが慢性疲労症候群であると言われています。

 

それは自律神経のリズムを無視した生活リズムで暮らしているからです。簡単に言えば慢性的な睡眠不足というわけです。

 

日中にいかにストレスを抱えているか、どのような精神状態であるかはさほど問題ではありません。それに見合う睡眠をとれさえすればよいのです。

 

心配事があって眠れないのではなく、交感神経が優位だから心配事があるとすぐに眠れなくなるのです。

 

必要最低限の睡眠時間を確保するだけでは、自律神経は疲弊します。あなたは充分に「質の良い睡眠」がとれていますか?

 

必要な睡眠時間は個人差が大きく、日中の精神的な活動によってもかなり変動があります。

 

充分足りているかどうかは、目覚ましなしでスッキリ起きられるかどうか。これを目安にされるとよいでしょう。

自律神経の整え方


ゆったりとリズミカルに自律神経のシーソーを動かすには、「質の良い睡眠を充分にとること」しか解決策がありません。

 

質を求める前に量が足りていない場合がほとんどですから、まずはこちらから解決しましょう。

 

多くの人は、眠ってしまうことがまるでもったいないかのように、睡眠時間を削ろうとします。それは、糖尿病と同じく、無知からくる病気のはじまりです。

 

一度目のあくびが出たら、そろそろ眠る時間だよ~のサインです。

二度目のあくびが出たら、いま寝なさい!のサインです。

 

自律神経には口がありませんから音声では教えてくれませんが、ちゃんとあくびという形でサインを送ってくれています。それを無視しないでください。

 

サインで眠るというのは、すなわち睡眠の質を高めることにもにつながります。

 

また、お酒は眠りを浅くします。就寝直前にお酒を飲む習慣をお持ちの人は、今日から思い切って断ち切りましょう。「明日からやる」の「明日」は永遠に来ません。

 

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