ここ最近、産後に骨盤矯正をするのが当然の風潮ですが、多くの方が出産がきっかけで骨盤がゆがむと誤解されているようです。
1.出産で開いた骨盤がゆがんだままかたまってしまう
2.出産で開いた骨盤が閉じない
どちらも正しくありません。
出産で開いた骨盤は、出産前の通りに閉じます。つまり、出産前の骨盤がゆがんでいればそれなりに、整っていればそれなりに元に戻るという意味です。
特に出産がきっかけとなって崩れるわけではありません。
※まれに、恥骨に段差ができてうまく閉じないということはあります。
出産で開いた骨盤が閉じないということはなく、卒乳すれば次第にかたまってきます。ただ、骨盤が開くような姿勢を取り続けていたら、そのようにかたまるというだけの話です。
この点を明確にしておかないと、産後の骨盤矯正を受けさえすればオッケーと勘違いしてしまいます。
出産するしないにかかわらず、骨盤は姿勢の癖によって誰でも崩れます。脚を組む、横座り、あぐら、三角座り、
猫背など、骨盤がゆがむ日常の要素はいくらでもあります。このような要素を積極的に取り除かないと、整体院で骨盤矯正を受けてもあまり意味がありません。
この観点から、骨盤ベルトはおすすめしていません。
とはいえ、産後の骨盤矯正に特別な意味があるとすれば、ホルモンの作用で関節が動きやすくなっているので矯正がしやすいという点です。
特に授乳中は比較的関節が柔らかいので、矯正がしやすくなります。
骨盤がすっかり後傾して猫背になっているタイプの人は、骨盤を立てやすくなっていると思います。
また、肩の高さに左右差があるタイプの人は、脚を組んだり横座りしないように注意すればかなりゆがみを取り除くことができます。
いずれにせよ、どのような姿勢を取り続けるかがポイントです。